銀ロウ・ロウ付け工具
銀ロウとは、銀を含むロウ材を使用して金属を接合する技術「ロウ付け」に用いられる接合材です。この技術について詳しく説明します。
銀ロウとロウ付けについて
「銀ロウ」は、銀を多く含むロウ材の一種で、接合時に溶かして使用する点では「はんだ」に似ています。銀の含有量が高いため「銀ロウ」と呼ばれ、接合面に高い強度を与えることができる接着剤の役割を果たします。ロウ材には他にも種類がありますが、銀を含むことで、特に強度と耐食性が増します。
「ロウ付け」とは、溶接に似た接合方法の一つで、「銀ロウ」などのロウ材を使って2つの金属を接合する技術です。ロウ材を溶かし、接合面に流し込んで接着します。この際、接合する金属そのものを溶かすのではなく、ロウ材を溶かして接合面に流し込むため、母材にほとんどダメージを与えずに接合できるのが特徴です。ロウ付けの技術は、異種金属同士の接合も可能にします。
銀ロウ付けの特徴と用途
銀ロウ付けでは、銀ロウの融点(約700~800度)で熱を加えることで、銀ロウを溶かして接合部分に流し込みます。この温度範囲は、一般的な溶接よりも低温であるため、母材の変形やダメージを最小限に抑えることができます。したがって、薄い部品や小さな部品、また異なる金属同士の接合に適しています。
銀ロウ付けの特徴は次の通りです:
高い強度
銀ロウ付けで作られた接合部は、はんだ付けよりもはるかに強力です。しっかりとロウ付けされていれば、接合部が外れることはほとんどありません。そのため、強度が要求される用途にも向いています。
気密性
接合部分が気密性を持つため、ガスや液体の漏れを防ぎたい用途に適しています。配管などの接合にもよく使用されます。
熱影響の少なさ
銀ロウ付けでは母材そのものを溶かすことがないため、金属部品の形状や特性を損なうことなく接合が可能です。そのため、薄い金属や小さな部品、デリケートな素材の接合に適しています。
多様な金属の接合が可能
銀ロウは、銅や真鍮など、異なる金属を接合できるため、さまざまな材質に対応できる点も利点です。また、同種金属のみならず、異種金属の組み合わせでも使用できるため、部品の多様性に対応できます。
手軽で高精度
溶接に比べて重装備が不要であり、コンパクトな装置で作業ができます。銀ロウと適切な加熱器具があれば、簡易的に高精度な接合を行えるため、作業現場での扱いやすさも魅力です。
銀ロウの種類
銀ロウには、銀の含有量やその他の成分によって多様な種類があります。たとえば、銀の含有率が高いものほど接合部の耐食性や強度が高くなります。また、特定の成分が含まれることで、異なる金属への接合性能が高まるものもあります。そのため、使用目的や接合する材料の特性に合わせて最適な銀ロウを選ぶことが重要です。
さらに、フラックスを含んだ銀ロウも販売されています。フラックスは、加熱時に発生する酸化を防ぎ、ロウ材が接合面にしっかりと流れ込むのを助ける役割を持っています。このタイプの銀ロウを使えば、ロウ付けの作業効率がさらに向上します。
銀ロウ付けと溶接の違い
一般的な溶接は、母材そのものを溶かして接合する方法ですが、銀ロウ付けは母材を溶かさず、溶けた銀ロウを使って接合します。これにより、母材の変形が少なく、より小さく薄い部品の接合が可能になります。また、銀ロウ付けは溶接ほどの重装備が必要なく、軽量な装置で作業できる点も大きなメリットです。
まとめると、銀ロウ付けは、特に異種金属の接合や気密性が求められる場面、母材への影響を抑えたい場面に適しています。適切な銀ロウを選択し、技術力を駆使することで、確実な接合が可能です。銀ロウ付けは、精度と強度が要求されるさまざまな産業分野で重宝されています。
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ホームページ上に記載されているサイズは標準サイズとなりますので、規格外のサイズは別途ご相談とさせて頂きます。
また、銀ロウは変動相場制となっておりますのでお見積もり金額が日足で変動致しますのでご留意下さい。