前回は普通旋盤とスイス型カム式旋盤の特徴などのご紹介しました。
今回はPMK各種特徴のご紹介をいたします。
P種は鋼用・M種はステンレス用・K種は非鉄用に適しています。
超硬合金は、工業用途に広く使用される耐摩耗性と強度に優れた材料です。一般的にはタングステンカーバイド(WC)を基本成分とし、コバルト(Co)などのバインダーで結合されています。以下に、P種、M種、K種の特性と適用を簡単に説明します。
P種(鋼用)
材料構成: WC-TiC-TaC-Co
特性: 耐熱性、耐溶着性に優れる。TiCやTaCなどを多く含む。
適用: 鋼(炭素鋼、低合金鋼、鋳鋼)、マリアブル鋳鉄など。
耐摩耗性と靭性: 01~50の範囲で、数が少ない方が耐摩耗性が高く、数が多い方が靭性に優れる。
M種(ステンレス用)
材料構成: WC-TiC-TaC-Co
特性: TiC、Taなどを適度に含み、熱的・機械的損傷ともに強い。
適用: ステンレス鋼(オーステナイト系など)、鋳鉄、ダクタイル鋳鉄。
耐摩耗性と靭性: 1~40の範囲で、数が少ない方が耐摩耗性が高く、数が多い方が靭性に優れる。
K種(鋳鉄用、非鉄金属、非金属用)
材料構成: WC-Co
特性: 強度に優れるWC主体の合金。機械的損傷(特にすきとり磨耗)に強い。
適用: 鋳鉄、非鉄金属(アルミ、青銅)、非金属(プラスチックなど)。
耐摩耗性と靭性: 1~30の範囲で、数が少ない方が耐摩耗性が高く、数が多い方が靭性に優れる。
このような特性によって、各種の超硬合金は特定の加工材料や作業条件に最適化されています。選択の際には、加工する材料の特性と加工条件を考慮することが重要です。
次回は研磨機のご紹介をしていきます。