天井掛け普通旋盤・卓上旋盤ペンチレース

投稿者 : 謙櫻井 on

前回は親方に基礎と基本を教わったをお話しをしました。

今回は天井掛け旋盤(普通旋盤)と卓上旋盤ペンチレースをご紹介いたします。

1960年代、現代の普通旋盤と比べると恐ろしいほど大掛かりな機械が旋盤業界に君臨してました。それこそが、天井掛け普通旋盤と呼ばれるものです。

天井掛け普通旋盤は、天井の梁に設置された大きなモーターが、機械の鼓動のようにベルトを駆動し、その力が旋盤プーリーに伝わり、さまざまな材料を削り出すという、その力が旋盤プーリーに伝わり、さまざまな材料を削り出すという力強さと、雄大さは一度見た者を圧倒するものがありました。一度見た者を圧倒するものがありました。

しかし、その力強さと複雑さは、調整作業を大変困難なものにもしていました。竹竿を手に、高い天井から吊り下げられたベルトを細かく調整することで、初めて旋盤が本来の力を発揮できるのです。そのベルトの位置を変える作業は、足元から見上げるような高さのため、操作者には勇気が求められました。

しかしながら、全ての加工が旋盤だけで完結するわけではありません。工場の片隅にある卓上旋盤ペンチレース(2次元加工機)が役立ちます。スクロールチャックではなく、コレット式を採用。その利便性は、モーター部分が回転しながらも取り外しが可能であるという点に表れていました。

そこれらの機械は天井掛け旋盤と卓上旋盤ペンチレースの長所を掛け合わせたような、精密かつ高速な旋盤へと進化しました。スイス型カム式という全加工が可能となり、製品の品質と生産性を大幅に向上させました。
そして、このような技術革新と共に、切削材料の進化も進んでいきました。それまで主流だったロウ付けバイト「ハイス」に代わり、「超硬」という新素材が出現しました。これは工業界に革新をもたらし、加工の精度と効率性を大きく向上させることになったのです。

その後の製造業の発展の礎となったのである。

 

次回は超硬をご紹介いたします。